魅力的な敵キャラクターが多いFF7ですが、その中でも物語の捨て駒、引き立て役にされてしまった男がいます。
それが神羅カンパニーの頂点であり、ゲーム開始序盤では最大の敵のように登場するプレジデント神羅
文字通り神羅カンパニーの総裁であり、世界中の魔晄炉に関するエネルギー利権を牛耳っており、FF6でいうところのガストラ皇帝にあたるポジションである。
しかしFF6のガストラ皇帝は魔大陸の浮上という終盤付近までストーリーなどにも絡んできたので、脇役というほどではない。
プレジデント神羅に関しては序盤こそ悪の総裁のような登場だが、あっという間にルーファウスが登場してしまうからだ。
ルーファウスとの関係
ルーファウス神羅(後の神羅社長)と父親であるプレジデント神羅の関係は非常に悪い。
考え方も違えば、おそらく目指している世界も違っていた。
ことさらプレジデント神羅が可哀想なのはキャラクターデザインにもある。
ルーファウスは金髪のイケメンキャラであり、FF7ファンにもかなり人気のキャラではあるが、プレジデント神羅は禿げたオッサンである。
しかし、プレジデント神羅自体は実はすごい功績を残しているのだ(善悪は別だが)
プレジデント神羅は自分の代だけで神羅カンパニーを完全なる世界企業に成長させている。
魔晄炉の増設や私兵部隊の管理なども含めて通常では考えられない運と才覚に恵まれた人物だったはずなのだ。(ガスト博士などの優秀な人材が集まったという点でもとんでもないラッキーな男である)
ルーファウスは恐怖政治を目指していたが、プレジデント神羅は”あくまでも善人”のまま権力を掌握していった。
七番街のプレートが落下した際にも対外的にはメディアに露出していい顔だけは忘れないでいる。
起業家根性が残っているのかどうかは分からないが、少なくとも住民による反乱をできるだけ抑えようとする姿勢は悪としては評価してもいいかもしれない。
引き立て役のままフェードアウト
プレジデント神羅はガストラ皇帝のようにストーリーの根幹に関わることもなく、ルーファウスになり変わられてしまう。
皇帝と社長という立場は違うもののポジションは同じなのに、、、。
さらにルーファウスはアドベントチルドレンで星への贖罪を口にする機会が与えられたが、プレジデント神羅に関しては早々にフェードアウトし、後に攻略本のアルティマニアオメガの小説で死後もライフストリームでセフィロスに飲み込まれたと伝えられている。
しかも本編での死亡原因はジェノバの攻撃によるものであり、これで一層の小物感が漂うようになってしまったのだ。
神羅カンパニーを一代で大きくした男としてはあまりにも悲惨な扱いである。